学校の授業ってもっとおもしろくできるだろ

 ゲーム制作には、おもしろさやモチベーションを引き出す様々なテニクックがあります。例えば、難しすぎもせず簡単すぎない絶妙な難易度設定や、うまくできたときに適度なご褒美をあげたり、他者やコンピューターと競わせたり、何かをコレクションさせたり、運の要素を入れてみたり。多種多様なおもしろさが多くのゲームデザイナーによって発見されてきました。

 こういう、いわゆる「ゲーム文法」というようなものは、いろんなものに応用ができると思うんです。

 例えばゲームデザイナーを学校に一人ずつ常駐させるか、教員にゲームデザインを教えるようにしてゲーム文法をうまいこと学業に取り込めば、学校の授業も今よりもおもしろくなって、学力だって相当上がるんじゃないでしょうか。

 「脳トレ」や「英語漬け」の例を出すまでもなく、学校の授業も、ゲームも、「新しい知識やスキルを習得」して、それを「よりうまく使えるようになる」という意味では共通なわけです。それなのに、感じられるおもしろさには雲泥の差がある。
 何が違うかと言うと、きちんと楽しませたり、モチベーションを維持させたりというゲームデザインがしてあるかどうかで、ここを埋めてやれば学校の授業だって時間を忘れて没頭できるものにできるはず。

 勉強ができないのは、生徒のせいもあるかもしれないけど、授業がつまんないからというのも大きいと思うんですよね。誰だって、クソゲーを何時間もやるの苦痛だもん。
 苦痛に耐えて忍耐力がうんぬんと言う人もいると思うんですが、モチベーションが高ければちゃんと楽しみながらだって忍耐力つけられるんじゃないかなあ。だってあんなにアホみたいに難しくて、めちゃくちゃ苦しめられた大魔界村も、血のにじむような努力をして、最後はクリアできたし。

 任天堂が私立の学校とか作ってくれないかなあ。ウチの子とかそこに入れたいわー。

“学校の授業ってもっとおもしろくできるだろ”への13 件のコメント

  1. redmountain

    ゲームデザイナー云々は賛否の分かれる所でしょうが、
    確かに学校の授業はもっと面白くできると思います。
    僕が塾で教えていた頃の体験ですが、
    「Σ(シグマ)はボン・キュッ・ボンでセクシー」
    とか言ってあげるだけで、
    新しい記号に対する恐怖はかなり薄れたのか、
    生徒は前向きに授業に取り組んでくれました。
    また、理科や社会だと、それこそゲーム感覚で
    「金属の特徴を3つ述べよ!」
    みたいに早押し感覚で答えてもらい、何故その特徴を持っているのか、少し突っ込んだ解説をしてあげる。
    そして、その解説を元に、次の質問を投げかける。
    僕はゲームデザイナーではないので、あてずっぽうなのですが、上のような取り組みはRPGに似ているのではないか、と思っています。
    任天堂が学校を作ったら……。確かに面白そうです。
    (ゲーム発売日は先生たちが遅刻するのかなぁ……)

  2. ちゃび

    任天堂の学校・・・。
    そんなのできたら自分の子入れたいな。
    いや・・むしろ自分入りたいです・・。

  3. ねっき

    そんなあなたに『ドラゴン桜』をおすすめしようw
    齋藤孝さんの本とかね。
    義務教育は、社会人としてさまざまなことに対応するため、いろんな知識を詰め込まないといけないのが難しいところ。ゲームとかだといろんな要素を削って面白いところをどうやって残すかが大事だけど、そういうわけにもいかないんだよね。脳の構造からして情報を脳にインプットしないと始まらないから、ちょっと無理してるところがある。その詰め込み部分を緩和しようとしたのが「ゆとり」で評判は最悪だった。ちゃんと理解するまで基礎を作らないから、応用ができなくなるわけで、小学校の算数とかは本当に理解しきれるまでやらないといけない。少なくとも自分の子供は、落ちこぼれには絶対させないという意思を貫いてね。義務教育は反復基礎訓練が超重要です。
    任天堂とかが、うまい動機づくりができるなら、是非参画してほしいとこだけどねー。多分、任天堂だって難しいと思うな。
    僕もゲームの文脈を教育面に組み込めないかなと、実験中なんだけどね…。おそらく他にもそういうの考えてる人はいると思われます。

  4. BUILDING AND DEBUG ERROR

    教育現場はコネ不足

    最前線で楽しまれている方は良く言われるのですが、それが意外と簡単じゃないんです。言うはやすし、行うはキヨシ難しというか。学校の授業ってもっとおもしろくできるだろ 何が違うかと言うと、きちんと楽しませたり、モチベーションを維持させたりというゲームデザイ

  5. 佐々木

    あえて断言したほうが反響いただけると思って簡単に言ってしまいましたが…実際に現場に立たれている方にはそんなに簡単なことではないですよね…失礼を言ってすみません。反復が大事というのももっともだと思います。
    ただ、自分の経験を振り返っても、先生が変わったら急に授業が楽しくなったりしたことがあって、そういう先生はゲームっぽい要素をうまくとりこんでいたよなーと思うんですよね。(まあ一概にそれが「いい先生」とは言えないのかもしれませんが…)
    もし実際に効果のあるやり方とかがあれば、是非教えてください!いち親としても非常に興味があります。

  6. ねっき

    ゲームの肝心なところは、ゴールがあるところじゃないかなぁと思うんだけど、それは授業とかに使えると思う。
    RPGだと最後のボスを倒すまでの旅がストーリーになってるけど、その大目標を達成するために、中ボスや小ボス、雑魚敵を倒すために謎解きしたり、レベル上げしたりする。それは、目標を大中小のようにいくつかランク分けしてることなんだけど、同じようなことを授業にもちゃんと生かすだけでもかなり面白くなってくると思う。
    受験勉強って、大学合格という目標があるからがんばれるんであって、大学合格した途端に勉強しなくなっちゃうでしょ、多くの大学生って。それは目標をクリアした後に次の目標がないからに違いない。総理大臣になる!とか海賊王になる!とか目標があれば、そんな小さい目標は中目標にしかすぎないはず。
    そういう目標を作ってあげて、その目標達成をするためには、足し算がこんな風に必要だとか、足し算できればこんなに素敵だ、とか理解させてあげる必要がある。そういう動機付けに筋が通っていれば、きっと楽しい勉強になると思うんだけどね。
    あと、成果をちゃんとあげることかな。ゲームだと、難易度が高いものは高得点だったりするじゃない。そういう、何かを成し遂げたらちゃんと報酬がある仕組みづくりも大事だと思う。多くの子供は親がほめてくれるからとかそういうのが、勉強をがんばる動機になってるけど、授業自体にそういうシステムがあれば、だいぶ違うはず。ラジオ体操のハンコみたいなのもそういう類のものだろうね。

  7. 佐々木

    なるほどなるほど!非常に参考になります!
    まずは目標設定をどこにするかが非常に重要なんだという感じがしますね。ラスボスかー。ドラクエ1みたいにかんたんに竜王の城が見えてればいいんですけどね…。倒すべき竜王をまず見つけなくちゃいけないですよね。
    ゲームのモチベーション維持には「難易度設定」がすごく重要だと思うんですが、今の学校システムのように数十人をまとめて教えなくてはいけない状況だと、これを調整するのはすごく難しそうですよね。簡単すぎても難しすぎてもだめですし。これを本気でやろうとすると生徒ひとりひとりに合わせた教育をしなきゃいけなくなってきて、教師の負担ばかりが増えてしまいますね。
     テレビゲームだと難易度設定を自分で変えられたりしますが、うまい解決策はないもんでしょうかねー…

  8. TAKESAN

    今晩は。
    学習論についての分野で、「学習科学」というのがあって、ゲーム的な進め方をする学習プロジェクトが研究されていたりするようです。たとえば、「ジャスパープロジェクト」、というものがあるみたいですね。
    私も、ゲーム作りのノウハウを、教育現場に取り入れていくというのは、とても意義のある事だと思っています。
    具体的にどういう風に用いるか、とか、ゲームに偏見を持っている人をどう説得するか、という問題は、ありそうですけれど。
    これも、シリアスゲームとして、研究されていますね。

  9. 佐々木

    ジャスパープロジェクト、知りませんでしたが、おもしろいですね!
    http://www.gsis.kumamoto-u.ac.jp/ksuzuki/resume/papers/1993c.html
    「ジャスパー教材を使った典型的な授業では、まず1つの物語を視聴し、クラス全員で問題解決へのアイディアを出す。複数の選択肢が考えられたところでグループに分かれて問題に挑戦する。複数の解決案それぞれに必要な下位目標群を定め、不必要な情報と必要な情報を区別しながらデータを収集し、計算を行ない解決策同士を比較する。グループ内で、そしてクラス全体で解決策の理由づけを披露しあう。グループの活動には最低でも2時間をかけ、相互に意見交換した後、ビデオに用意された結末を視聴する。自分たちの解決策と比較して長所短所を確認し、さらに、マルチメディアデータベースで類題に取り組んだり、発展的な活動を展開する。」
    物語からはじまって、解決策をディスカッションで模索し、さらにグループワークや競争の要素が入っていて興味深いです。

  10. ねっき

    文字による授業ということも少し考えた方がいいのかな。
    ドラクエとかが、絵が一切なくて、全部テキストだったら、あれほど人気はないんじゃないかな。ローグってゲームがあるけど、あれも、テキストをただの文字として見るのではなく、グラフィカルな要素(記号)として扱うことで、想像の補助をしてる。
    人間って、文字のような抽象的な情報だけで物事を考えるようにできてないんじゃないかなぁ。何か絵をイメージすることで、物事を把握することができるんじゃないかと思う。いわゆる「見立て」をすることで思考が整理されるというか。挿絵を入れたり、マンガを読んだりするのも、文字だけで情報把握することが、高度な処理だからだと思う。数学の幾何問題とかも、補助線をいれることがキーになってたりするけど、実際に線を引かないで頭の中だけで幾何学問題を解くのは時間がかかる。足し算するのに、リンゴ何個とかで見立てるのも、そういうことだよね(多分)。
    パッと見たときにどれだけ理解できるかについて、よく考えたインターフェイスを授業教材に与えることも大事なんだろうね。NHKとかでたまに見る、いい先生の授業って自作の教材を用意していて、それが視覚的にわかりやすいことが多いと思う。
    話すだけとか、文字を読むだけじゃなくて、ビジュアル面に積極的に働きかけることで、ゲームのような印象を与えられるんじゃないかなー。それが、インタラクティビティを持っていて、動きとかが面白かったらかなりいい感じになるんでは…。
    >TAKESANさん
    はじめまして。ゲーム脳のエントリー読ませていただきました。コメントのやり取りも含めてすごい面白かったです。

  11. 佐々木

    以前佐藤雅彦さんの講演を聞きに行った時、ほんとうに次から次へと参考映像や図が出て来て、しかもその順番が絶妙で、説明もするすると理解でき、かなりのめり込んで聞き入ってしまったことがあります。
    目や耳、さらには触感まで使っての授業というのは、想像するだけでおもしろそうな気がしてきます。そういえば理科がきらいな友達が、実験のときには一番張り切っていました。
    直感的なインタラクティブ性/フィードバックなどについてもゲーム文法から応用できる部分があるのかもしれませんね。

  12. ねっき

    インタラクティビティについて、少し考えてみる。
    コンピュータゲームとかラジコンとかって、自分で「操作」する楽しみってのがあるような気がする。画面の中のキャラクターが、いかに自分のイメージ通りの動きをしてくれるかって、ゲームにとってはすごい重要なポイントだと思うけど、ゲームに夢中になってしまうのは、そこに大きな理由があるんじゃないかな。ゲームだと操作性とかって簡単に片付けてしまいがちだけど、もっとプレイヤーの操作と画面中の動きの関連性について考えてもいいような気がする。
    右に動けとイメージしたら、画面の中のキャラが右に動く、この連続が画面から離れさせなくしてるんじゃないかな。音とかは、その呼応関係を強化してる。ボタンを押すとピコンと鳴る。自分が呼びかけると、即座に正確に反応してくれる。古い例だけど、スーパーマリオがあんなに流行ったのは、その呼応関係がとても気持ちいい関係になっていたからだと思う。高くとべ〜〜とボタンを操作すると、ちゃんと高く飛んでくれる。実際はボタンを押してる時間にあわせてジャンプ量を調整してるわけだけど、気分としては、力強くボタンを押したから、高く飛んだ!と錯覚する絶妙なバランスというか。
    そういう気持ちいいインタラクティビティを、コントローラーとは違う形で、授業にいれられないかな。プレイヤー(生徒)の意思がリアルタイムで気持ちよく返ってくる。強く念じたら、強く返ってくる。生徒がすごく何か言ってるのに、スルーしてしまったら、面白いはずないしね。ゲームでいったら、コントローラーが壊れてるようなものでゲームにならない。
    あと、ゲームって遠隔操作してるっていうのが、実は面白い要素になってるんじゃないかな。コントローラーとかキーボードっていうインターフェイスを通して、画面の中のキャラを動かしてるから楽しいという。ラジコンもそうだと思う。自分の手で直接持って、車のオモチャを動かして楽しいのは幼児までで、ちょっと年齢があがるとそんな風には遊ばなくなるじゃない。遠隔操作のような、微妙なもどかしさを克服してキャラクターを自由自在に操作できることに面白さがあるという。アクションゲームとかも、自分の操作した通りには動かないようになっていて、慣性の法則を模倣した動きを入れたり、滑る床があったりして、自分が操作した動きではない動きを入れることで複雑性を与えてるよね。
    まぁ、授業にそれらがどう生かせるのかについては、具体案がないわけなんだけど…。

  13. 佐々木

    ゲームでは割と基本になっている「自分のやったことの正否が即座に出る」というだけでも、かなり気持ちよさが違うかもしれませんね。
    実現性は別として、笑っていいとものテレフォンショッキングの最後に出てくる、質問に該当する人が一人だったらタモさんストラップがもらえるやつ、あれに使われてるような、アンケート集計マシンみたいなのを使って、授業の中で随時「これが正解だと思う人〜?」みたいな感じで集計していったりするとおもしろそう。

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